引越しでお世話になった運転手さん

大学を卒業して地元の企業に就職したため、実家に戻ってくる時のことです。
卒業旅行の準備に気に取られ、引っ越し業者を手配することなんてすっかり忘れていました。

ところが、ちょうど引越しの時期だったので安い業者さんはどこも予定がいっぱいだし、高いところもなかなか予定が合わず困ってしまいました。
そこで仕方なく、母親が勤めていた会社の取引先である運送会社がたまたま住んでいる町の近辺に仕事があり、
「一緒に積んで行ってあげるよ」と言って下さいました。かなりラッキーでした。

母親からは「(業者さんは)ただで良いよって言ってくれたけど、1万円くらい包んで運転手さんに渡しておきなさい」と言われたので事前に用意しておきました。
引っ越しの準備はそれほど苦労しませんでした。まあ学生の一人暮らしでしたし、冷蔵庫と洗濯機は後輩に譲ってあげたので荷造りも大したことありませんでした。
引っ越しの当日は、運転手さんに迎えに来ていただき、一緒に荷物を積んで出発しました。

無口な運転手さんで車中でほとんど話をしませんでした。途中のサービスエリアで缶コーヒーをおごってもらいましたが、ちょっと苦手な感じの人だなあと思いました。
2時間ほどで実家に到着したところで、運転手さんにお礼の1万円を渡そうとしたとき、
「お父さんとお母さんに何か買ってあげなさい」と言って受け取ってくれませんでした。

今にして思うといい運転手さんにお世話になって良かったなあとつくづく感じます。